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大人も子供も旅の途中

同じ場所をぐるぐる徘徊して、あごひげ触って悶々と考える。
考えるのに疲れたら、ゲームや本や映画を引っ張り出して気晴らしするも
夜、眠るとき目を閉じるとひょっこりと考えの続きが顔をのぞかせる。
手持ちの武器じゃ、ちょっと前に進めないダンジョン。そんな感じ。

若い学生が20代前半にやりたいことや仕事にしたいことが
なんなのかわからなくて、もがくのと似ている。
最初からやりたいことがあればラッキー。

社会に出たこともないのに
仕事のことなんてわかるわけもないから、
この仕事だ!なんてことは言えるわけがない。
あるとしたらちょっとした興味くらいのもんだろう。

そこでなにかしらを見つけてがむしゃらにレベルアップして、
人によっては転職とかもして、ステップアップしていく。
その間に結婚する人もいるかもしれない。
仕事も生活も激変していくなかで、人はまさにもがく。

それが30歳くらいになると、不思議なことに
20歳頃に抱えていたような同じ悩みを抱えたりする。
あれ、ここは10年前にイメージしていた場所だ。
想像できた未来の終着駅だ、って気がついてしまう。

そこからまたぐるぐる徘徊して、この状況はなんだろう?と頭を捻り
僕が大学で受け持つ生徒たちと同じような物事に悩んでいるから笑える。
僕も30代を経験したことがないから、こっから先にことなんてわからない。
何か始めるのは簡単で、むしろ終わらせることの方が難しい。
そんなことを学んでしまったから、なかなか行きづらい。生きずらい。

学生たちが大人だなぁと思ってる人たちも
僕たちが子供だなと思ってる人たちも
まぁ大して変わらないってことなんだな。
足掻いてますよ先生も。

この10年くらいで身につけた知識や経験で武装しても
這い上がれないような階段みたいなものがあって
30代の前半にみんなにこぞって同じ難易度の難しさがきてるんじゃないか。
ゲームバランスが崩れたみたいな状況。

でも、なにかしらでここを突破する方法があるのだろう。
しかも人それぞれで、出される問題が違うから
先輩らに聞いてみたところで何のヒントにもならないようだ。
自分の力だけで登り切る必要がある。

ここで折れたら、次の10年ずっとここにいるのかもしれない。
そんな恐怖心で焦りまくっている、ここ一、二年。
40歳になったときに振り返った30代の道筋になにを残したいか。
その風景になにを残したいかだけを考えて
今日の戦略を練る。この壁を登りきったら、また同じように40歳の壁まで駆け足なんだろう。

この山をどうやって登るべきか。
そのことに日々頭をもたげている。
学生の皆さん、就活中の皆さん。
みんなの前にいる大人も皆と同じ悩みの途中。
旅の途中だ。お互い良き旅を。

Subaru Matsukura

AUTHOR

松倉 早星(Subaru Matsukura)

ovaqe inc.代表 / CNTR編集長 / MNRVファシリテーター
1983年、北海道富良野生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。 東京・京都の制作会社にてプランナーとして在籍。
2011年12月ovaqe inc.設立。領域を横断した多数のプロジェクトに携わる。
http://ovq.jp/
http://subarumatsukura.com/

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